X線検査とは
服、靴などに混入した異物(針・釘など金属類)をX線で検査することです。
X線検査が必要な理由として靴の製作時に、縫製時の針・組立時のタックス・
釘やヒール止めの為の釘やビスを使用している為、折れてしまったり針の混入や
ヒール止めの打ち忘れなど、危険を伴う部分をより安全にする為に行われます。
現在百貨店・大手アパレルなどはX線検品は必須事項になっています。
当社では靴作りの経験を活かし、靴のX線検品をおこなっております。
当社が導入いたしました、X線検査装置はイメージテック社の2点照射検品装置で日本製の装置になります。
X線画像を業界最高峰の画像表示解像度で確認する事が出来ます。
2点照射装置とは0度・20度の違った角度を同時に2画面に撮像する装置の事で、
1点照射では照射角度と垂直に異物が混入していた場合、長さが出ず見落としの
可能性が高くなるのを防ぎます。
またヒール止め釘がシャンクのなどの金属などの影に隠れてしまい、確認出来ないケースを軽減致します。
画像解像度が低ければ異物の確認が出来ず検品精度の低下を招きます。
検品員2名で0度・20度と違った角度の画像チェックをしますので通常の1点照射2回分の検品体制になります。
当社では長年の靴作りの経験を活かし、他社では理解出来ない構造上の問題を考慮し
検品をおこなっております。
下記の点は過去にお客様に報告させて頂きました一例です。
・ヒールの高さなどによってのシャンクの長さ
・ヒールの補強パイプの長さ
・ヒール止めビスの位置
・ヒールの成型時に生じるエアボックス
・ヒール止め釘の長さ違いの混入
・X線画像や触診では検品不可のつり込み釘など
確実な検品を行う為、木型の鉄板の長さ・中底止め釘やタックスの位置・本数やヒール止めの釘・
ビスの本数・長さなど内容をご質問させて頂き検品作業をさせて頂いております。
これまで日本・中国・イタリア・スペイン・ミャンマー・バングラデシュ・ブラジルなど世界各国の
靴の検品を行いましたが、日本やイタリアだから安心は出来ません。
当社自社工場の生産した商品であったとしても、全てX検品をしております。
靴のX線検査とは、異物や危険物の混入の検査を目視行うことであり、
問題点を必ずしも発見できるものではありませんが、2点照射の設備や構造面での
理解をし検品作業を行う事により検品精度を高めております。